March 2001アーカイブ

私は、どちらかと言うと転職を多く経験している方で、特にこの10年間ぐらいの間は、ヘッドハンティングの形で動くことも多くなった。

そのたびに、変な言い方ではあるが、自分の市場価格を知ったり、声をかけてくださった会社の内部が見えたりして、とても不思議な気分を味わった。

また、人の噂はこんなにも当てにならないものか・・・ということや、よくも何も知らないで知ったように言えるものだ・・・ということも嫌と言うほど思い知らされた。

その上、知名度のある会社イコール看板のあるときには、いろいろな人が寄ってくるのに、名もない、これからどうなるのかも分からないようなところに移動したときには、誰も、寄っても来ないし、もちろん助けにも来てくれない、本当に世の中の仕組みとは面白いと、思ったりもした。

でも、こんなことを繰り返すうちに、自分がどんなことが得意で、何が不得意なのかが見えてきたり、自分との関係を仕事だけではなく、いかに大切に思ってくださっているか、など、そのひととなりが見えてきて、とても勉強になった。

そして、自分が一人では何も出来ないことも学び、部下との接し方や、上司の選び方、しいては、会社の選び方なども自然に解かるようにもなったりして。

何だか、いいんだか、悪いんだか・・・。

でも、どうせ仕事をするのなら、他の人とは違う自分らしいやり方でやってみたい。

それが、最初は理解されなかったとしても、何ヶ月か経ち、また一年が過ぎた時に、一部の人に受け入れられ、認められ、世の中や、その扱っているものが売れてきたり、広がってくれれば本当に嬉しい。でもなかなか最初からこんな私を理解してくれて、後押ししてくれる、大きな上司はいないのだけれど。

でも、私は、挑戦してみたい、会社や、組織にいても、自分の名前で仕事をする、言いたいことは誰に対してもきちんと言う、女だから、男だからと言うのではなく、仕事人として生きることを。

そして、そんな私を見て頑張ってくれる年下の人のためにも。

私は、ちょうど10年前ぐらいから、よく海外に仕事で行くようになった。

それまでも、友人とは旅行に行ったりもしていたので、バーニーズの面接の時も、英語は話せます。と言ったりしてかなり自信があった。

ところが、N.Y.に初めて、一人で出かけたとき、ビジネスで使う英語はこんなにも違うのかと、目の前が真っ白になった。言っていることは、ほとんど解かるのに、それに答えることができない。英語でなんと言ったら一番良いのかが、自分の頭の中では組みたてられない。怖くて、イエス、ノーが言えない。こんなところで、こんなにもどんどん決めていっていいのか、しかも英語で。もう、パニックの連続。

一週間で、あっというまに、白髪が増え、大げさではなく、10歳ぐらい年取った感じだった。普段は、どんなに長いフライトでも、飛行機の中で寝ることなどできない私も、そのときばかりは、疲れきってしまい10時間ほとんど何も覚えていない状態だった。

戻ってからもそのショックは続き、このままではどうしようもない、何とかしなくては、そう思い、慌てて英会話の学校に通い始めた。週2回の個人レッスン、一回が1時間30分、文法、発音、よく使うビジネス英会話,の構成で、暇さえあれば英語を聞くことから再度はじめた。次に仕事でN.Y.に行く前までの6ヶ月間、とりあえず前回に味わった屈辱と子供扱いされたことに対する、リベンジを目指して。

すると、おかしいことに日本語までもが英語に聞こえてきたりする。何だか頭の中の、音、リズムが完璧に、壊され始めていくのを感じた。

そんな、経験を味わうこと、6ヶ月。またまた来ました、出張の日が。

暇さえあれば聞いていた、英会話のテープ、スクールの教材、それに英和辞書、完全防備のいでたちで、いざ、、、、、、、。

飛行機も,もちろんUAで乗ったときから、24時間英会話スクール型を選んだし、もう後は、度胸のみ。そう思ったとたん、緊張と疲れでまたもや熟睡に入ってしまった。そしてついに、N.Y.の人たちとの会議の当日、言っていることが前よりもきちんと頭の中で訳されて聞こえてくる。英語を無理やり訳そうとしているのではないのに、日本語になっている。だから、自然と、イエス、ノーが、口から出てくるようになった。聞かれていることも、完璧とはいえないまでも、答えられるようになっていた。以前のように、何が言いたいのか、分からない、自分の言葉でなんと言ったらよいのか分からないという、パニックもかなり減っていた。 もちろん、初級だとは思うけれど、ビジネス英語の、入り口にはなんとなくたどりつけた気分で、本当に自分を誉めてやりたい気持ちと、こんな試練を、この30代で経験できたことを、心から感謝した。

皆さんも、どうしようもない状態になれば、やれる。こんな経験はありませんか。

この仕事をするようになってから、海外に出かけるときが増え、イタリア、ニューヨーク、パリ、ロンドンで多分、自分と同世代の働く女性達を見ることが増えた。

色合わせや、着こなしのうまさに加えてトレンドを自分なりに消化し表現しているかっこよさは、やはりかなり学ぶことが多い。

自分の年齢より10歳以上も年を重ねていても、また10歳も若かったりしていても女である事を忘れていないその色気とその努力には頭が下がる事が多い。

そして、その都度、何が今の自分には欠けているのだろうかと考え、全身を鏡に写してみたりする。同じような黒のジャケットは着ているし、足が美しく見えるようなストレートなパンツもはいているし、トレンドのパンプスももちろん選んでいるのに何かが違っている、何かが。体の丸みなのか厚みなのか、髪の毛の色、瞳、肌の色、もちろんそれは全て違うけれど、仕事に対する姿勢や、前向きな考え方などは何も違っていないはずなのに。

そこで、私はハタと気がついたことがある。

それは姿勢、体のプロポーションを美しく意識した背筋の伸びた姿勢。

どんなに白髪であろうが、肌がシワぽかったり、シミがいっぱいあったりしてもこの姿勢の良さと歩き方のカッコ良さは負けてしまう。もともと、靴を一日中履いて生活している為なのか、ヒールに慣れていることなのか、わからないけれど、この凛とした美しさは私、そして私達日本人にはない。

膝から下が、まっすぐ伸びて前に蹴りだして歩く、腰の丸みをうまく利用したスカート、スーツ、パンツの着こなし。

すこぶるセクシーな身のこなし方、足の組み方、マニキュアの選び方とリング、時計などとのバランス等など、学ぶところは数え切れないほど多い。

同性同士で歩いている時の距離感なども微妙にカッコ良い。

二人で話し合ってから会っているわけではないだろうが、お互いの色のバランス、カジュアル度、フォーマル感も、とても計算されている。

たぶん、お互いを良く知っている事で、意識して楽しませながら会っているに違いない。

今日は、昼間のランチで会う。だから、こんなレストランに行って、こんなところでお茶を飲んで、そして○○エリアでウインドウショッピングをし、買い物をする。

そんな、大人の関係。男性が隣に歩いている時の歩き方、距離にもそれが表われている。

夫婦であろうが、恋人同士であろうが、彼への愛情と彼からの愛は腕の組み方、手のつなぎ方、肩に置かれた手など、二人だけの許し合える世界がとても自然に繰り広げられる。出逢ったときから、その日さようならを言うときまでのドラマが見え隠れする。そんな、大人な距離感を持った女の人に私はいつになったらなれるのだろうか。また、日本人は?

仕事ができる人が、必ずしも恋愛の対象になるとはかぎらない。

でも、こんなに忙しい中で、簡単に自分のタイプの人に会えるわけがないし、年齢があがればあがるほど、まさか合コンというわけにもいかず、ますます問題が増えるばかり。
しかも、私のように誰かと知り合うときに、その人のバックボーンがとても気になるので、会ったとたんに、恋におちるとか、一日だけの愛人みたいになるにはほど遠い。
その上、同じ会社の人や、仕事でかかわりがある人とは、絶対にそうなりたくない、と思っていると、ますます進まない。

でも、実際は誰もが、誰かと知り合い、ドキドキするような関係を持ちたいと思っているだろうし、仕事や、家族以外の人に自分を必要とされている心地良さは、求めているはず。
結婚していても、男と女でいることを捨てる必要はないし、そういう気持ちがある人の方がやはり、色気があってステキに見えたりもする。
私の場合、若いときは、好きの嫌いのと頭を悩ませていたのに、大人になると、それを考えるより、日経新聞を読んでいる自分がいたりする。
つまりは、他のことに神経をとられていてそこまでのパワーがまわらないというのも現実で、悲しい気分になったりする。

しかし、もしも自分の目の前に、これらの制約がまるでない、しかも自分好みのタイプの人が突然現れたら、どうなるだろう。
程よい距離感や、食事に対する考え方、好みも近い、知的な会話もでき、すこしエッチな雰囲気も持ち合わせている、でも常に冷静で、大人。もちろん礼儀や節度はわきまえているし、仕事の話ももちろんできるし、理解してもらえる。
そんな、理想の人がもしも、偶然、映画のように現れたらどうなるだろう。
若いときとは違う、どんな付き合い方をするようになるのだろうか。
時間のない中で、どんな風に会い、どのように二人の気持ちを確かめていくのだろうか・・・。
そして、そもそもそれを恋愛と呼んでよいのだろうか・・・。

一時、失楽園とか不倫というものがまるでインフルエンザのごとく蔓延したことがあった。今まで二人だけの秘め事だったから良かったものを、皆が平気で胸を張って言うような、恥ずかしい事がおきた。
もちろん、好きになってしまった人が、既婚者だった場合もあるだろうし、自分だって結婚していても、誰かを好きになってしまうこともあるし、でもそれを自慢げに話したり、公にするのは、何故か悲しくて、品がなく感じてしまう。

もっと、自分のためになる恋愛にはならないものだろうか。
そういう気持ちを持つことで、仕事にハリができたり、毎日楽しい気分になれたり、美しくいたいと思って努力をはじめたり、おいしいお店を探してみたり、音楽を聴いて久しぶりに感傷的になれたり、そんな仕事の時の自分とは違う顔を持つ。持てる。
そのためには、二人の立場や関係は、対等でなくてはならない。
どちらが、上でも下でもなく、金銭的にも、時間的にも近い環境でなければならないと思う。
大人の、恋愛とは傷つけあうことは、できる限り無いほうが良いし、できる限りの範囲で、お互いが、努力しあうこと。仮に、彼がお休みが急に取れて、旅行に行こうといってくれたとしても、仕事に問題がおきそうだったり、誰かに嘘をつかなければならなくなった場合は、私は、やめるべきだと思う。何故なら、その時は楽しくても、後々良い気分のまま過ごせないから・・・。

どうせなら、良い関係は永く続けたいし、特に大人の恋愛なんて、誰でも良いわけではないし、いつ会っても楽しく会いたいし、次の約束もしたいから。どちらかが、悲しい気分を味わったりするようなら、その恋愛は、その二人のためにはなっていないと言いたい。と頭の中では解かってはいても・・・。やはり、好きになると突っ走っている、若い時のままの自分が現れてきたりする。一向に大人になっていないのを感じている。

皆さんは、どう思いますか。

運営会社

Oens

本サイトは髙橋みどりが代表をつとめます、株式会社オーエンスが運営しています。

http://oens.net/

髙橋みどりポートレート 髙橋みどりのプロフィール
髙橋みどりポートレート ご意見、ご要望、仕事の依頼などはこちらから

書籍

働く女性のワードローブ おしゃれの教科書

発売中!

働くときにオシャレしないでいつするの?
は私達働いている女性の永遠のテーマ。
スタイルが見つかれば働き方も楽しくなり幸せな日々が待っているはず。
そんなヒントとアイディアを一杯つめこんで書きましたので是非参考にしてみて下さいね。

仕事で輝くために大切なこと

今まで働いてきて感じたこと、悩んだ日々、迷った時間、その一つ一つが今の私の大切な財産、そしてそんな私を支えてくださった多くの方々に感謝と、愛をこめてこの本を書きました。

月別アーカイブ

最近のコーディネート

最近のお気に入り