June 2001アーカイブ

私は、雑誌の取材や人に会うといつも働いている時も女であることを忘れたくないし、忘れて欲しくないということを言ってきましたし、言っています。

若い頃はとても女である自分がうっとうしかったり、いい子、かわいい女の子を求められている男社会にとても反発していたのですが、ところが、年齢を重ねるとともに、自分が女であることをいい意味で隠さずに生きていけたらどんないいだろうと思うようになったのです。
そこで、自分の全身をじろじろと見ることしばしば、すると手を抜いていたところが山ほどあって「こんなことでは、言っていることと、やっていることが全然違うじゃないか」と、とても反省したのです。

例えば、髪の毛についても、何もしないナチュラルと、ぼさぼさはまるで違うし、爪にしても人前であんなに目立つところなのに、きちんときれいにマニキュアや手入れが出来ていなかったり。
お化粧があまり好きではないのなら、もう少しきちんと手入れをして、素肌をいい状態で保つべきだとか。もう問題が山盛りでした。そこで、私は自分への投資、(外見の部分での)と感じ、また自分の納得のいく大人の女性、目指して動き出したのです。
男の方から見れば、くだらないことだと思うかも知れませんが、私にとっては思ったよりも試練でした。
月に最低一回のエステ通いをはじめ、週に一回のネイルサロンでのケア、その上白髪が増えてきた今となっては、ヘヤ-サロンもかなりの頻度で出かけなくてはなりません。
時間がないし、お金もかかるし、誰も見てないといえば見てないことへの投資です。でもこういうことが、もしかすると、働く自分のstyleを守ったり、作ったりするのではないのかと思ったのです。確かに、私は芸能人でも文化人でもない、ただの働く人、ビジネスウーマンです。お給料で生活していますのでかけられる金額は限度がありますが、でもその範囲の中でやれること、やることで女としての自覚を持つことは私にとってはとても重要だと思ったのです。まわりに、女性らしくて、その上、仕事ができる素適な先輩がいないと、言われないためにも頑張れればと思うのです。そして、私達女性が美しく元気に仕事をすることは、社会を楽しく円滑にする要素もあるのではと思うし、そんな女の人が近くにいることで、男の方もかっこよくなり、お互いに刺激し合い、より良いコミュ二ケーションができれば、どんなに楽しいでしょう。
そして、それに伴う中身のある女性になりたいものです。

私は、4月の後半に、日経新聞の方に頼まれて、ある原稿を書きました。
それは、“日本に生まれるかセクシーなビジネスマン”と言う、とても壮大なかつ個人的なエッセイでした。何故この原稿を書こうと決めたのかというと、私は海外の仕事をした時に、何人かの日本人の男性と知り合いました。その方がたは、本当に自分の想像をはるかに超えるぐらい、自由でその上セクシー、しかもとても知的に見える演出が自然に出来ていて、驚いてしまったからです。彼らは、日本人と言うよりも、インターナショナルなアジア人、とても広い視野と建設的なものの考え方が魅力でした。物腰はやわらかいのに、タフなネゴシエターと言う雰囲気もあり、私にはとても学ぶ所が多かったのを覚えています。

もちろん、異文化の中です、その方がたも最初はご苦労された事も多かったでしょうし、言葉の問題、男女の働きかたの違いもかなりあったことでしょう。
それが、何年か過ぎて自然に自分が学び、失敗もしあんなにたくましく変わられたのだと思います。
もちろん服装にしても、自分をどう見せたいか、見られたいかを考え、プレゼンする能力もやはり日本にいるときとは、比べものにならないぐらい訓練されたのでしょう。日本の雑誌などでもよく取り上げられている自分をプレゼンするための心得みたいなものも、やはり実践することにはかなわないとつくづく感じ驚いたものでした。

しかし、それが日本にもどってきたとたん、まるで別人になってしまうのです。自分の個性を出すよりは隠すほうを選び、美しかった色あわせも無難なほうに変え、もちろん色気を感じるなんてことはかなり難しい普通の会社員、こんな言い方をすると誤解されるかもしれませんが、二人だけで会いたいなんて気分にはほど遠い感じ。同じ人がここまで変われることにもとても驚いたけれど、生きている社会でこんなにも変わらなくてはいけない、男の世界、日本の社会にもとても吃驚してしまったのでした。

もちろん、彼らに個人的に会えば何も変わっていないことも、私との距離や接し方にも何の変化もないのにやはり人は、「外見が大事。」とつくづく感じてしまう私でした。
だってそれでしか、まずはその人を知ることは出来ないのですから。
そして、そこで感じるしかないのですから。皆さんのまわりのかたはどうですか。

今回は、以前にも書いたのですが、大人の恋愛と仕事についてのパート2です。
仕事をしていると、本当にいろいろな人とお目にかかることがあり、その方がたの中には、仕事の枠を越えた話をしてみたい、もう少し彼の違う部分を知りたいと思うことが、時々あったりします。
でも、私の中ではどうしても、仕事の2文字が頭から離れず、なんだか素直になれなかったり、複雑な気分になることもあります。この自分の中の垣根というかガードは、若い時から続いている、「仕事で知り合った友人とは恋に落ちない」というような偏った考えからかもしれません。

しかし、こんなに仕事で時間をとられている私達世代が、ではどこで誰と出会うのでしょうか。
(ごめんなさい、誤解しないで下さい。私は誰かと出会いたい、誰かと恋に落ちたいと、いつも思って仕事はしていません。)でも、ドキドキする気持ち、自分が女であることを失いたくないと思っているだけなのです。普段は仕事を中心に洋服を決めたり、お化粧をしたりと日常のことが、その気になっている人が現れることで、ほんの少し変えてみたりするのです。(私だけかしら。)
例えば、より自分らしい服を着て出かけようと思ったり、普段口紅はほとんどつけないのだけれど、そのときはほんの少し顔色がきれいに見えるように色を足してみようとか、考えている自分がとても楽しかったりするのです。

別に若い頃のように合コン服と言うわけではありませんが、やはり誰にでもそのときのお気に入りの服、自分らしいというものはあるはず。そしてそれを、仕事以外の場面で着れるのはとても嬉しいものです。また、自分と会うために、男の方もいつもよりも、ほんの少しでもきれいにしてきてくれたことが分かったり、感じると、それは大人の男と女の関係、絵になる二人、を目指しているようで楽しいと思いませんか。
私が思うには、恋愛と言うのは、肉体的につながることばかりをいうのではなく、こんな風に刺激を与える関係というのも、とても意味があることではないでしょうか。
N.Y.に行くと、レストランの横のウエイテングバーで、待ち合わせている素敵な二人を見かけることがよくあります。あの感じ、待っている方も、入ってくる方もなんだか、嬉しい気分やそわそわしている感じが伝わってきてとても好きなのです。
時間がゆっくりと流れて行き、自分を女として感じさせてくれる時間や相手を持てたことで、また仕事も頑張れるそんな気分。

最近の私には、こんな風に夜の時間を誰かと楽しむなんて事はストアオープン前ということもあってかなり減ってしまっていますが、たとえ12時近くからでも、仕事以外の自分になりたい、女であることを忘れないためにもこんな時間を過ごしていたいのです。よく男の方の中には、「もう面倒でこんなことはやっていられない」なんていう方もいますが、それは本心ですか?
何も無理やり、そういう気持ちを持てとは言いませんが、何も隠すとかなくす必要はないのではないでしょうか。結婚したという理由で、男であることや女でいることを辞めてしまうのも、私は何だか悲しい気がするし・・・。

いい女、いい男というのは、こんな微妙な雰囲気、距離を楽しみながら、大人の関係ができる人の事を言うのではないかと最近改めて感じているのです。そして、人間として刺激を与えられるような、本当の意味での大人に早くなりたいものです。

皆さんは、どう思われますか。

女性が仕事をしていると、何かを犠牲することが多いと感じることがある。(皆さんもそう思う時はありませんか?)
それは、私のことで考えると、やはり普通の家庭生活をしていないということかも。
もちろん何が普通なのかは人によっても違うし、考えかたはいろいろだとは思うけれど、やはりかなり変型している暮らし方(家庭生活)だと思う。
子供を産まずに自分中心の生活をしていることもそうだし、何かを決めるときにいつも一番に考えてしまうのは仕事だし、その次のそのまた次ぐらいが、家庭だったり家族だったりする。
まるで男の人と同じような、メンタリティで生きてきてしまった。
その上、毎日がばたばたで、思うようにならないことも山ほどあるし、日々お願いしたり、謝ったりの繰り返し。そんな時に自分を冷静にしておくこと、仕事とプライベートのバランスをとることの難しさといったら、もう世の中の働く男性の気持ちが痛いほど分かる。でも働くとはそんなもの、人からお給料をもらうというのはやはり大変なことなのだ。隣の芝生は良く見えるものらしいが、そのお給料には、やはりそれに見合った犠牲がつきものなのだと、自分で自分を納得させてはみるものの、やはり何かが失われていくようにも思えてしまう。
女性として20代の半ば、30代の後半と幾度かの転換期もあったし、それなりに迷う時もあったのに、やはり仕事をする自分を選んできたのだ。
最近でこそ、友人や周りの人に、「お子さんはいらっしゃいますか?」と聞かれることもなくなったけれど、以前はこの質問にも、とても困ったものだった。やっぱり自分は一人ではないんではないかとか、他人の悩みや痛みが分からないと思われてしまうのは、そのせいなのかとずいぶん悩んだこともあったし・・・。
しかし、やはり一度しかない人生、やりたいことをやるしかないと決めたら、なんだかとても楽になった。誰のためでもない、また誰にそうしろと言われたのでもない、自分が決断したこと。
確かに、いろいろな所でだんな様にも、母親にもごめんなさいをしなければならないことは、山ほどあるかもしれないけれど、でも社会で必要とされている事を感じ、また楽しい気分、前向きな考えを持って働いていることは、私にとっては無くてはならない事、そして人生そのもの。お金持ちになりたいとか、偉くなりたいとかよりもはるかに意味のあることなのだ。

何時の日か、仕事を辞める時、働いていて良かったと一つでも言えること、思えることがあれば、私の犠牲にお付き合いくださった方にも申し訳が立つのでは。
なんて・・・・・虫がいいかしら。

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