OLD midroom

最近忘れていた好きな事?

この1~2年、忙しいことや、お酒を飲む機会が増えたという理由から、あんなに好きだった車の運転を以前よりもしていなかったことに気がつきました。離婚して一人で暮していた頃の私にとって車はなくてはならないもので、夜中に海を見に行く、大好きな横浜に行く、好きな男の人の送り迎えをする、デートする、親とご飯に出かける、買い物をする、ゴルフに行くなど、自分のやりたいことを全て満たしてくれていた、かけがえのない存在だったのに。

上品に見えて下品な車、スーツでも、ジーンズでも乗れて、しかも降りたときに自分がとてもキレイに見える?車、それがあの頃からの車選びのポイント。勿論、車は安いものではないので、自分の払える範囲、身の丈に合ったものを選ぶというのも、重要な要素ではあったけれど、性能やメカの分からない私は、洋服を選ぶのと同じようにカッコいい、キレイに自分が見える、私らしいそんなことのほうが優先だった。

免許を取ったのがとても遅かったため(28歳の時に突然思いついて毎朝教習所に通い始めたのでした。)運転したい車が次から次とへ出てきて、この20年ぐらいで何台乗りついだことだろう。鮫洲に筆記試験に行った日には、もう黒のジェミニが駐車場には納車されていて、母親の反対を押し切って横浜の親の家まで第三京浜を、その日にもらった免許証をもち、ウキウキしながら運転して帰ったものでした。それから、ジウジアーロのデザインが気にいって買ったピアッツァ。“金妻”というテレビドラマに刺激されて買った若奥様風のレパード、オープンカーにどうしても乗りたくて買ったRX-7、サーファーの真似事をしていた頃のアメ車のステーションワゴン、そしてもっとアメリカンカジュアルでバリバリ下品になりたいとMUSTANGのオープンも乗ったし。節操のない車選びだったけれど、それはそれなりにいつも私にとってはなりたい自分にならせてくれた、思い出の車ばかリ。その時々で、自分が凝っていた事、好きだった事、人、場所も本当に分かり安すぎて、笑えるけれど、でもあの楽しさや解放感は何ともいえない。本当に本当に自分ひとりの世界の楽しさ。

そして、結婚して車は自分の足、かけがえのないものから、我が家の必需品に形を変えた。
選ぶ基準も、主導権も自分ひとりではなくなったし。


最近は夜中に一人で気分転換に出かけるなんてことも、私の中では忘れられつつある。
でも、これからは少し早く家に帰れた時には、海を見に行きながら運転してみようかな、なんて考えている。お酒を飲むのも楽しいけれど、時には以前のように新鮮な空気感を感じながら自分の時間を楽しみたい......そんな気分です。

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