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9月になると思い出すこと

自分の今までの人生を振り返ると、節目や転機は何故か9月に起こることが多いと感じます。その理由は私が多分9月生まれだから、、と勝手に分析しています(笑)。
そんな9月で一番私の人生で忘れられない、いえ忘れてはならない日が母の命日。しかも、その日はなんと私の誕生日の前日。
きっと、一生忘れないでと、彼女から娘への強いメッセージだと感じています。強くて優しくて、自分の人生は自分で決める、父が亡くなってからは余計にそんな自分の道を楽しく元気に歩き続けていた母。
そんな母にしてみれば、私はいろいろな意味で心配のタネだったことでしょう。そしてこの子はいつになったら仕事がきちんとできるようになるのだろうかと、ずーっと公務員として働き続けていた母からみれば頼りなくて、何をやっているかわからない業界の私。
夜中に帰って来たと思えば、早朝に出かけて行ったり、出張と言っては大きな荷物を持って2週間くらいは帰ってこないしと、常に彼女にしてみれば気が休まることがないくらい心配で不安だったことでしょう。

また、今から30年くらい前、バリバリ仕事を中心に生きる女性も少なく、その上転職やヘッドハンティングという昔の人には考えられない状況で仕事のステップアップを繰り返していた私。
公務員という安定した職に就いていた両親にしてみれば、落ち着かない子ね、大丈夫なの、と何度も質問されたことも思い出しました。
そんな彼女が私の仕事と環境を初めて認め、理解してくれたのが、確かバーニーズニューヨークの横浜店オープン1993年のレセプションに招待した夜。
1500人以上の招待者、プレスの方、本国の人々を仕切っている私の姿を初めて見た時、一緒に来ていた従妹にみどりもがんばっていたのね。ほっとしたわ。と言って嬉しそうに、誇らしげに微笑んでいたと、聞きました。

それ以来、ジョルジョ アルマーニ、エストネーションと前を向き歩き続けていた私の一番の理解者、応援団になってくれた母。

そしていつも忙しくしていた私を見ながら、時には誇らしげに、時には厳しく見守ってくれていて、自分のことは自分でするから大丈夫よ、私のことは気にしないで頑張ってね。といつも言ってくれていた母の言葉に甘え、親孝行もできていなかった40代の頃の私。
だから、毎年9月の母の命日を前にいつも、また会いたい、話したいと心の中で母に呼びかけている私がいます。
今なら、これからなら、もっと一緒にいれる時間が作れたのになんて、、、

命日を前にして、母のことをいつも思いだす9月です。

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