早いもので今年の9月は母の23回忌。
エストネーションを立ち上げてすぐの頃、母は家の中で転んでから具合が悪くなり、予想もしていない速さで動けなくなり、歩けなくなり、あんなに元気だった人が一晩で10歳も年を重ねてしまったように見えたことを、昨日のことのように思い出します。
いつも明るく元気で、父が亡くなってからも一人で悠々と過ごしていたし、会う時にはいつも明るい強い母だったので、この一晩での変わりようには本当に驚きました。
自分のことはなんでも自分で出来ていたのに、この日を境に家で一人で過ごすことは危ない、難しいしと老人ホームを探し、広くて思い出のたくさん詰まった家から私の家のそばの老人ホームに引っ越し、一からまた元気になれる日を目指してリハビリもかねての生活が始まったのが25年くらい前。
けれどもなかなか思うようにはいかず、少しずつ年齢とともに、食も細くなり、風邪をひいたり、誤嚥性の肺炎になったりと老人ホームと提携していた病院を行ったり来たり、入院する日も増えていきました。
私の家の近くのホームだったこともあり、できるだけ行ける日には顔を出し、ホームの方に日々の様子を聞いたり、体調の良い時には部屋でテレビを一緒に観たり、話したり、食堂でご飯を食べたりと楽しい時間を過ごす日もありましたが、だんだんと体調も悪くなり、話さない日、私のことが分からない日も増え、それでも一緒の部屋にいられることが嬉しくて一日でも長くそばにいて、生きていて欲しいと祈るような気持ちで3年間ほど、最後の日までそんな風に過ごしていました。
墓じまいをして、菩提寺を三重から東京に移してから、住職の方に今年はお母様の23回忌ですよ、どうされますかと言われたときには、月日の流れの速さに驚くと同時に、もう母に会えなくなってからそんなに時が過ぎてしまったなんて、なんだか急にとってもさみしく、悲しい気持ちがまた押し寄せてきました。
いつも厳しかったけれど、働く私の一番の理解者でもあった母。
生きていたら今の私を見たら、どんな風に感じ、どんな言葉をかけてくれるでしょうか。
そんなことを思いながら、今月が23回忌、法要の準備を従妹たちとしています。大好きだった母のために。
みんなで懐かしい昔話でもしながら、その日を過ごしたいものです。
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